自己破産するデメリットの全て!自己破産の影響・制限を具体的に解説

名前

自己破産のことは何となく分かるんだけど、
自己破産しても本当に大丈夫なんだろうか

名前

結局、って無くなってしまうんだっけ…?

名前

今組んでるローンはどうなるの…?

名前

家族に与える影響って…?

名前

周りの人には知られるの…?

そんなみなさんの不安や疑問を解消したい。

それがこの記事の目的です。

自己破産のデメリット面についての記事は数多くあります。
しかし、どこかぼんやりとしていて、何となくしか分からない。
不安や疑問も何となくしか解消されない。

必要とされているのは、各デメリットを網羅して、かつ、金額等の具体的な基準にまで踏み込んだ記事であると感じました。
この記事は、そういった観点でまとめてあります。

自己破産のデメリットについては様々な噂がささやかれていますが、この記事に書いていないものは根拠のない誤解と思って頂いて構いません。

本文では、主に自己破産のデメリットについてのみ解説しています。
ですので、

名前

自己破産のことをあまり知らなくて、漠然と不安

という方は、まずこちらの記事をご覧ください。
自己破産の全体像を掴んでいただけると思います。
参考 「自己破産とは」記事リンク(仮)サイト名

次から本題です。

自己破産は裁判所の裁量で運用される制度であるため、この記事で解説している具体的な金額などは、一部の裁判所では異なっている可能性があります。
ここでは多くの裁判所が参照している東京地裁の運用について解説しています。

目次
  • 自己破産で処分されるもの・されないもの
  • 自己破産によって制限されること
  • 自己破産には周りの人にも影響するの?
  • 自己破産したことは周りに知られるの?
  • まとめ

自己破産で処分されるもの、されないもの

まず、自己破産で無くなってしまう物・無くならない物についてですが、
その前に。

そもそも、自己破産をすると、なぜ持ち物が没収されてしまうのでしょうか?
それは、「破産者が借金を返せない代わりに、財産(や 金銭の請求権)をお金に変えて、債権者(お金を貸している人など)で分配する」という制度になっているからです。

しかし、全財産を分配してしまうと、破産者が生活できなくなってしまいます。
そこで、没収されない必要最低限の財産についての基準が決められているのです。

ここではその基準について解説していくことになります。

扱う項目は次の8つです。

  1. 手持ちの現金
  2. 預貯金
  3. 保険
  4. 給与、退職金
  5. 車、バイク
  6. 家、土地
  7. 携帯、インターネット
  8. ペット

それでは、1つずつ見ていきましょう。

1. 手持ちの現金

手持ちの現金は、33万円未満であれば、そのまま手元に残すことができます。
ここで言う「現金」は、銀行などへの預貯金とは別です。

名前

え、99万円までってどこかで聞いたことがあるんだけど?

はい。ここが非常に混乱しやすいところなんですよ。
現金が33万円以上であったり、他の財産がこれから以下で見ていく基準を超えたりしている場合、基本的にその財産は処分(没収されて分配)されることになります。

しかし、全てを処分すると、破産者の生活が立ち行きません。
そこで、財産が基準を超えている場合であっても、合計で99万円未満の財産であれば、処分を免れることができるようになっています。
(正確には、現金以外の財産を手元に残すためには申立が必要です。詳しくはこちら。)

参考 「自己破産 流れ」記事リンク(仮)サイト名

ただし、ここで「引継予納金」の存在が少々問題となります。
自己破産の際に、基準を超えて財産を保有している場合、その財産は第三者(管財人)に管理されることになります。
この「引継予納金」は、その管財人に支払われる報酬としてかかってくる費用であり、20万円となることが多いです。

基本的には、財産のうち99万円を超過した分(=どっちにしろ没収される財産)からこの20万円が支出されるのですが、財産が119万円(=99万円+20万円)未満の場合、残すことのできるはずの99万円の中から引継予納金20万円の一部、あるいは全額を支払わなくてはいけなくなるのです。

ご理解いただけましたでしょうか…
なかなか複雑ですよね…
実は自己破産には種類がある、という話や、自己破産を行う流れなどは以下の記事で解説しています。読んでいただければ、少しは分かりやすくなるかと思います。

参考 「自己破産 流れ」記事リンク(仮)サイト名

「99万円」という数字は、そういった意味なんです。
「合計」99万円であることに注意されてくださいね。
現金だけでなく、全ての財産の合計の金額です。
それを踏まえて、以降の項目をご覧ください。

2. 預貯金

現金の次は、銀行などに預けている預貯金についてです。
預貯金は、20万円未満(口座が複数あればその合計金額)であればそのまま維持することができます。
20万円以上であれば、処分の対象となります。

名前

え、じゃあ、預金を引き出して20万円未満にして、現金として持っておけば、口座のお金は残せるの?

そう思われますよね。
しかし、裁判所は、処分を免れるための現金化を認めてはくれません
引き出した現金も預貯金等とみなされます。
(ただし、破産費用・医療費など必要な出費のための現金化は認められます。)

3. 保険

保険には、「解約返戻金」というものが存在する場合があります。
これは、保険を解約すると戻ってくるお金のことです。
自己破産では、お金の請求権も財産とみなされます
ですので、この解約返戻金の請求権も保有財産とされるのです。

解約返戻金請求権は、預貯金と同じく、見込み額の合計が20万円未満の場合、解約などは不要です。
しかし、20万円以上となる場合、保険の解約が必要となります。

4. 給与、退職金

一方、今後の給与などは、基本的に差し押さえされずに支払われます
生活に必要なお金であるとみなされるからですね。

しかし、退職金特殊です。
退職金は、現時点で退職したと仮定した場合に支払われる見込み額の8分の1が保有財産とみなされます。
(破産手続き終了までに実際に退職し、退職金を得る場合は、4分の1が処分対象となります。)

そして、8分の1の額が20万円未満(つまり、退職金見込み額全額が160万円未満)であれば、財産が没収されることはありません。
逆に、それ以上であれば、退職金見込み額の8分の1の金額が没収の対象となります。
ただし、保険の解約とは違い、実際に退職する必要はありません

名前

ん?実際に退職金をもらうわけじゃないのに、お金を払わないといけないの?

そうなんですよね。
自己破産においては、金銭の請求権も財産と同一視されるわけですから、退職金請求権も財産であるとみなされます。
しかし、自己破産によって退職を強いるわけにもいきませんので、退職金請求権が実際の金銭に置き換えられるわけではありません
そういったことを考慮して、比較的小さい「8分の1」という金額で計算されることになっているんです。

納得いただけましたでしょうか。

次は、車やバイクのお話です。

5. 車、バイク

自動車やバイクは、大事な交通手段や趣味に関わるものですから、気になるところかと思います。

自己破産では、車・バイクは同様に扱われ、処分の見込み額が20万円未満であればそのまま残すことができます
逆に、20万円以上の価値があれば、処分の対象となります。
上で見てきたお金と同じような扱いですね。

ただし、ローン支払い中の車やバイクは、金額に関わらずローン会社によって引き上げられることになりますので注意されてください。

6. 家、土地

続いて、誰もが無関係ではない家や土地などの不動産についてです。

まず、現在借りている家は、自己破産しても変わらず住み続けることができます

しかし、持ち家など、所有している不動産は、処分の対象となります。
また、ローン中の不動産も、基本的にローン会社に引き上げられることになります。

7. 携帯、インターネット

次は、今の時代必需品ともなっている携帯電話やインターネットです。

携帯電話は、これまでの利用料金の支払いに滞納がなく本体料金の支払いも完了していれば、
自己破産前と変わらない形で使い続けることが可能です。

しかし、月々の料金を滞納していたり、本体料金の分割払いが支払い途中であったりする場合、自己破産をするとそれらの支払いを踏み倒す形になります。
こうなると、携帯は解約されてしまいます。
自己破産後も携帯電話が必要な場合は、他社で新規に契約することになります。

インターネットの固定回線も、携帯と同様です。
利用料金に滞納がなければ、そのまま使い続けることができます
ですが、滞納がある場合、携帯と同様に、回線は強制的に解約されます。
インターネットが必要であれば、他社での新規契約が必要です。

8. ペット

最後は、ペットについてです。
最近では、高額なペットも増えてきました。
飼い犬や飼い猫も財産とみなされてしまうのでしょうか。

実は、ペットは基本的に処分の対象とはなりません。
ご安心ください。

ここまで、自己破産で何が処分されて、何が処分されないのかを見てきました。
長々とお付き合いいただきましたが、疑問や不安は解消されましたでしょうか?

次は、自己破産すると制限されることについて見ていきます。

自己破産によって制限されること

さて、自己破産すると、借金がゼロになります。
これはとっても大きなメリットです。
(自己破産のメリットについての詳細はこちら。)
参考 「自己破産 免責」記事リンク(仮)サイト名 でもこれって、返さなければいけないお金を踏み倒しているわけですよね。
タダで借金帳消し、というわけにはいきません。
そんなことができれば、お金を貸す人はいなくなってしまうでしょう。
そういうわけで、自己破産には、財産没収に加えて、いくつか制限があります。

具体的には、以下の3つです。

  1. クレジットカード、ローン
  2. 資格
  3. 引っ越し、旅行

1. クレジットカード、ローン

自己破産をすると、破産手続開始から起算して5~10年間(いわゆる)ブラックリストに登録されることになります。

参考 5年なの?10年なの?どっち??サイト名

そこがまた複雑なところでして。
ブラックリストの登録先には3つの機関(「信用情報機関」)があり、2つの機関(「CIC」「JICC」)では5年間登録、1つの機関(「全銀協」)では10年間登録となっているんです。

ブラックリストに登録されると、現在使っているクレジットカードは使えなくなり、新しくクレジットカードを作ることもできなくなります。
ローンについても同様です。

カード会社によって、情報を参照する信用情報機関は異なっており、CIC、JICCのみを見るカード会社のクレジットカードであれば、5年で作ることができるようになります。

名前

でも、最低5年もクレカ使えないのは困る…

そうですよね。
ここに関してはちょっとだけ裏ワザがあります。
ブラックリストに載っていてもクレジットカード同様のカードを作ることができるんです!
詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

参考 「自己破産後」記事リンク(仮)サイト名

2. 資格

自己破産手続き中(正確には、破産手続き開始から免責確定・復権まで)、お金や人の資産に携わる職業についての格が使えなくなったり取得できなくなったりします。
ここでの「手続き中」は、2,3ヶ月~半年程度となることが多いです。

制限される資格としては、税理士・宅建士等の士業、警備員、生命保険募集人、旅行業者などが挙げられますが、この制限については個々の法令で定められており、非常に多岐に渡ります
ここでは、代表的なものを挙げておきます。

  • 弁護士
  • 弁理士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 税理士
  • 公認会計士
  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士
  • 通関士
  • 土地家屋調査士
  • 不動産鑑定士
  • 卸売業者
  • 貸金業者
  • 質屋
  • 警備業者
  • 建設業者
  • 旅行業者
  • 廃棄物処理業者
  • 生命保険募集人
  • 損害保険代理店
  • 宅地建物取扱業
  • 教育委員会委員
  • 取締役
  • 遺言執行人 など

制限されるのは手続き中だけで、破産手続きが終われば、資格を使う権利が戻ってくる、というところに注意されてくださいね。

3. 引っ越し、旅行

これも自己破産手続き中(正確には、破産手続き開始から終結まで)のみですが、引っ越しや宿泊を伴う旅行には、裁判所の許可が必要となります。

ただし、この制限は、財産を保有している(上で書いた基準を超えている)場合のみ関係します。
このような制限がかけられているのは、破産手続き中に財産がむやみに移動しないようにするためです。
ですので、財産がない場合にはこの制限の対象にはあたらないということですね。

また、引っ越しや旅行ができない、というわけではなく、裁判所の許可があれば可能というところも重要です。

以上、自己破産をすると制限されてしまうことについて見てきました。
いかがでしょうか。

続いては、

名前

自己破産って、身内や知り合いにも影響するの?

という疑問について考えていきます。

自己破産は周りの人にも影響するの?

自己破産が周りの人にも影響するのか、というところは、誰もが気になるところではないでしょうか。

結論から言うと、自己破産の影響が出るのは、基本的に債権者と保証人だけです。
破産者の身内であるからといって、直接的に不利益を被ることはありません。
身内の方の名義の財産が処分されるようなこともありません。
(ただし、実質的に破産者の財産であるとされた場合、破産者本人の財産として扱われる場合があります。)

しかし、身内や知り合いから借金をしていたり、身内や知り合いが借金の保証人になっている場合はです。

債権者が身内であったとしても、特別扱いされるわけではなく、他の借金と同様に処理されます。
つまり、その借金は返済しなくても良くなる、ということです。

ただし、身内だからといって、自己破産する直前にその借金だけ返済しておく、という行為は絶対にしてはいけません。
借金全体が免責されなくなる可能性があります。
全ての債権者を公平に扱わなくてはいけないということです。
詳しい話はこちら。
参考 「自己破産 流れ」記事リンク(仮)サイト名

また、自己破産によって借金が無くなったとしても、保証人の返済責任までは免責されません。
借金の支払い義務が保証人に移行します。

場合によっては、保証人も共に自己破産するというような手段も考える必要があります。

また、上で書いた「処分されるもの」や「制限されること」によって間接的に影響が出る場合も考えておかなければいけません。
例えば、家が処分されるとなると同居の方は引っ越しが必要ですし、車が無くなるとなると困る場面もあるでしょう。

この項目では、自己破産が周りの人に与える影響についてまとめました。

最後に、

名前

自己破産って、周りの人にばれるの?

という疑問について考えます。

自己破産したことは周りに知られる?

自己破産したことが周りにバレてしまうのかどうかも重要な話でしょう。
一度知られてしまえば将来にわたって影響するかもしれません。

こちらも結論から言うと、同居している方・債権者・保証人には知られる、と考えてください。
逆に言えば、その他の人には知られずに自己破産できる可能性が高いです。

確かに、自己破産をすると、「官報」という国の広報誌に名前や住所が掲載されることになります。
しかし、官報が一般の人の目に触れることはほとんどないのです。

同居している方については、財産の処分が必要となる場合に隠すことはできないでしょうし、弁護士を通さず自己破産をする場合には自宅に通知が届くことになります。
それでなくとも、同居家族の情報(収入など)を申立時に申告する必要があります。
(場合によっては、収入証明書等を要求されます。)

債権者には通知が届きますし、保証人には借金の請求がなされます。

ということで、居している方や債権者・保証人には破産の事実がばれてしまいます。

その他の人については、本人が口に出してしまったり、噂が回ったりしなければ、知られることはないといえます。

まとめ

以上、「自己破産」のデメリットの側面について具体的に見てきました。
具体的になるにつれて複雑さが浮き彫りになってくる自己破産ですが、お分かりいただけましたでしょうか。

おさらいしておきます。

  • 概ね20万円以上のものは処分される。それ以下の価値のものはそのまま持てる。
  • 自己破産してから5年~10年間クレジットカードやローンが使えない。
  • 自己破産して本人以外に影響があるのは債権者・保証人のみ。
  • 同居家族・債権者・保証人には自己破産の事実がばれるが、その他の人には隠すことが可能。