助成金を受けた時の会計処理の注意点と【知っ得】お礼状の書き方

助成金を受けた時の会計処理の注意点と【知っ得】お礼状の書き方

国や自治体、民間などからもらえる助成金・補助金は、企業にとってさまざまなメリットがありますが、仕分けや計上時期などに迷ってしまうことも。

ここでは、助成金・補助金を受け取った後の会計処理、そして、お礼状の書き方についての基礎知識をまとめてご紹介します。

助成金・補助金を受け取った際の会計処理

助成金・補助金を受け取った際の会計処理

一定の条件を満たした企業に対して給付される助成金・補助金。
その会計処理について詳しく見ていきましょう。

なお、給付金など他の呼ばれ方をする場合も、同じ性質のものでしたら、これから解説する会計処理で構いません。

≪助成金会計処理の要点≫
✔ 助成金・補助金は、原則として課税対象です
✔ 基本的に「雑収入」として処理します
✔ 支給が決定したタイミングで計上します

法人税は課税対象、消費税は対象外

法人税は課税対象助成金・補助金を受け取った場合、収入として扱われるため、原則として法人税、所得税ともに課税対象となります。

一方、消費税については課税対象になりません。
助成金・補助金は、消費税の課税対象である「対価を得て行う資産の譲渡等と輸入取引」にあたらない不課税売上です。

雑収入として処理してOK

雑収入として処理してOK助成金・補助金は、売上高以外の収益金として計上します。

基本的に「雑収入」として処理して問題ありませんが、臨時かつ巨額な場合には特別利益の「補助金収入」に区分されます。

例えば、100万円の助成金を受け取った場合、下のように会計処理をします。

借方:当座(普通)預金 100万円 / 貸方:雑収入 100万円

計上のタイミングは「支給が決定したとき」です。
入金されたときではないことに気をつけましょう。

なお、上の例は同じ決算期中に支給決定と入金が行われたときの会計処理の方法です。
決算期をまたぐ場合の会計処理は次項を参考にしてください。

会計処理の注意点

会計処理の注意点続いては、助成金・補助金の会計処理で気をつけたいポイントについて見ていきましょう。

決算期をまたぐ際の会計処理

助成金・補助金は、申請~支給決定~入金まで日数がかかるため、決算期をまたぐこともあります。
その場合は、支給決定時と実際に入金のあった時点で仕分けを起こします。

100万円の助成金を受け取った場合の会計処理は次のようになります。

支給決定日

借方:未収入金 100万円 / 貸方:雑収入 100万円

入金日

借方:当座(普通)預金 100万円 / 貸方:未収入金 100万円

支給が決定した日には未収入金として計上し、入金された日に当座(普通)預金として計上します。

圧縮記帳で課税を一時的に回避できる

受け取った助成金・補助金を事業の経費に充てた場合は損金となりますが、建物や機械、設備などの固定資産を購入した場合は減価償却費の金額しか損金とはなりません。

ある会社が3000万円の補助金をもらって3000万円の機械を購入しました。
機械は固定資産なので損金とならず500万円の税金がかかりました。(※金額は例です)

これでは補助金の効果が最大限に生かされていませんね。
税金のせいで計画していた設備が購入できなくなることも考えられます。

そこで、登場するのが圧縮記帳です。
圧縮記帳は、助成金・補助金で購入した資産の取得価格を減額することで課税を繰り延べする制度です。

圧縮損を計上する「直接減額方式」と、圧縮積立金を積み立てる「積立金方式」がありますが、いずれも税金が免除されるものではありません。

人件費から控除しない

人件費を補助するために助成金を受給した場合でも、人件費から差し引くような会計処理は行いません。

これは、費用および収益は総額によって記載することを原則とし、相殺することで全部または一部を除去してはならないという総額主義の原則に反するからです。

助成金・補助金のお礼状

助成金・補助金のお礼状

民間の団体などから助成金・補助金を受け取った場合、お礼状を送ることもあるかと思います。

相手に感謝の気持ちを伝えるためのものですので、あまり時間が経ってしまうのは良くありません。

何日中にという決まりがあるわけではありませんが、できる限り早く送りましょう。
やむを得ない事情があって遅れてしまった場合には、お詫びの一言を添えるのがマナーです。

お礼状の基本構成は以下の通りです。

頭語 :拝啓、謹啓などの頭語
挨拶 :時候の挨拶、相手を気遣うことば
本文 :お礼のことば
結び :相手の繁栄、しあわせを祈る言葉
結語 :敬具、謹言などの頭語に対応した結語
日付 :〇年〇月〇日
差出人:株式会社〇〇〇〇 〇〇〇〇
宛名 :〇〇〇 〇〇〇〇様

お礼のことばは「心から感謝いたします」「誠にありがとうございます」「深くお礼申し上げます」など表現を変えて重複しないようにします。

また、相手は自分が行った支援がどのように活用されるのか気になっていますので、感謝の気持ちとともに、助成金・補助金の使い道を具体的に記し、有効に使われることを伝えましょう。

本文の最初は「さて」「このたびは」などの書き起こしのことばから入り、最後は、今後のお付き合いをお願いすることばを添えて締めくくると上手にまとまります。

まとめ

まとめ

助成金・補助金を受け取った後の会計処理とお礼状について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

助成金・補助金は、支給決定時に雑収入として処理し、支給決定と入金で決算期をまたぐ場合は支給決定時と入金時に計上します。

一定の要件をクリアしていれば税の繰り延べができる圧縮記帳も含め、どのような処理の仕方が合うのかをよく検討して進めていきましょう。

助成金・補助金を受給できれば、雇用や人材育成、新規事業へのチャレンジなどにおいて大きなサポートとなります。ぜひ有効に活用したいですね。